ずっと前からその独特な建築が気になっていた場所、築地本願寺。
とても日本のお寺とは思えない建築ですよね。
今回はそんな築地本願寺をじっくり探索して来ましたので皆さまにご紹介したいと思います。
まず、気になるのはこの外観。
なぜ日本の仏教寺院なのに、インドの寺院のような建築なのでしょうか?
築地本願寺の設計は、東京帝国大学(現:東京大学)名誉教授で建築史家の伊東忠太。
伊東は日本建築の源流を探るため、中国、インド、トルコ、ギリシャなどアジア各国を旅していました。
また、当時の浄土真宗本願寺派門主である大谷光瑞も、仏教伝来ルートを辿るべく大規模な探検隊を出し、自らその先頭に立ってシルクロードを探検していました。
この2人の出会いが、このようなインド式の寺院の誕生へと繋がったそうです。
本堂内部に入ってみます。
外観とはまた違い、内部は伝統的な真宗寺院の造りになっています。
しかし、入口上部にキリスト教会にあるような大きなパイプオルガンが配されているのには驚きました。
1970年(昭和45年)に、仏教音楽の普及を願い寄贈されたものだそうです。
本堂から講堂へ入って行きます。
築地本願寺の建築でもう一つ特徴的なのは、不思議な動物たちが各所に隠れていること。
これらの動物たちは、仏教説話の一つ「三畜評樹」に出てくる動物たち。「物事は全体を見渡すことが重要」という教えを表しているそうです。
設計の伊東忠太は妖怪好きで、妖怪を研究した書籍や漫画も描いていたとか。
確かに、築地本願寺にいる動物たちは幻想的ですがどこか可愛らしさもあるところなど、妖怪と通じるものを感じます。
いかがでしたでしょうか。
築地本願寺は東洋×西洋×日本など様々な国の意匠が混ざり合った、とても魅力的な建築でした。
とても開放的な気持ちの良い空間で、外国旅行にきたような気分も味わえました。
「開かれたお寺」としても知られており、自由にお寺の中を見て回ることが出来ますので皆さんもぜひ足を運んで探索してみてはいかがでしょうか?